大人の恋は波乱だらけ！？

「いや、小説家ではないらしい。
志してはいるそうだがな」

「そ……そうなんですか」


高梨部長に返事をしながらチラッと男の人に目を向ける。
あの人も小説家になる事が夢なんだ。
女の人と楽しそうに話す男の人を見ると少し複雑な気持ちになる。

私より年上に見えるけど、それでも夢を追い続けるなんて……。
凄く格好良い……。


「気になるのか？」

「え？」

「ずっと見てるから」


私があの人を見ている事に気が付いた高梨部長はつまらなさそうに呟いた。
何をしているんだ私は！上司と飲んでいる時に……。


「すみません！」

「別に謝らなくてもいいよ。
でも……妬けちゃうな」

「え……」

「いや、何でもない。
そろそろ帰るか、もう0時を回りそうだ」

「……そうですね」


言葉の意味は気になったが、突っ込む訳にもいかず高梨部長の意見に賛成をする。