え? 私、泣いてる? どれだけこらえても、涙はどんどん溢れ出る。 私はようやくわかった。 友達なんていらないと言っても、 またすぐに裏切られると思っても、 心のどこかでは、 一緒に笑って、一緒に泣いてくれる友達が欲しかったんだ───── そして、それを気づかせてくれたのは先生だった。 先生は、泣きじゃくる私を見て自分の肩をポンポンと叩いた。 「特別だかんな。さくらにだけ貸してやる」 そのときの私は、理性も羞恥心もすっ飛んでいた。