さくらside 「……………っ」 無我夢中で走り回る。 どこをどう走ったんだろう。 そんなことも思い出せない。 覚えているのは、ショッピングモールを出たってことくらい。 通りすがる人たちは、泣きながら走っている私を見て、驚いた顔を向けてくる。 だけどそんなこともどうだっていい。 吉澤先生と水川先生から、少しでも遠いところに行きたい。