ドンッ 突然、曲がり角のところで誰かにぶつかった。 出会い頭でぶつかったせいで、私はその場に座り込んでしまった。 「ごめん!大丈夫?」 頭の上から聞こえてくる男子の声に顔を上げる。 顔を上げると、その男子が絶句したのがわかった。 理由は私が泣いていたから。 「えっと…………大丈夫?」 もう一度私にそう問いかけてくれたけど、大丈夫なわけがない。 そうしている間にも先生のことを思い出すと涙が溢れてくる。