なんか、嫌なヤツ。 私は思わず、顔をしかめてしまった。 たとえ、あの先生が実力のある先生だとしても、新任の教師であることに変わりはない。 経験も何もない先生が、私の気持ちなんてわかってくれるはずがない。 最後の高校生活、先が思いやられるな…………… 女子の歓声が響き渡る体育館で、私は一人ため息をついた。 そう、それが全ての始まり。 私と吉澤先生の、最低最悪な出会いだった────