「私はね、頭はおかしいんだよ。じゃなきゃ小説家なんかになるもんかい。私はね、普通の家庭を営みたかった。あんたみたいな病んでるような子じゃなくしてね、普通の人と人生の交流をしたかったですよ」

「お前なに言うンだよ」

「いや、本当の話だってのに…あーたね、誰がこんな好き好んでヤクザな稼業…僕はね、神父のように心が純粋なんですよ、えー?南アルプスの純水じゃねーよ?」

「わかってますよ。うっとうしいなぁ」

「君、トンカツを作ってくれたまえ」

「いきなし何言うねん」

「いいから作れよトンカツ。お前さんのトンカツが食べたいンだよ~」