カランカラン

夕暮れ時。。

マスター「いらっしゃい」

斎藤「女性…?」

マスター「…はい」

斎藤「…髭のマスターは?」

マスター「亡くなりました。3年前に」

斎藤「そうだったんですね。あなたは…」

マスター「孫娘のみなと申します」

斎藤「みなさん…」

マスター「えぇ、どうぞ」

斎藤「まだ、閉店ではないですか」

マスター「えぇ」

斎藤「コーヒーを頂けますか」

マスター「コーヒー」

斎藤「あなたのおじいさまのコーヒーは、絶品だった」

マスター「皆様、そう仰有ってくれます」

斎藤「プレッシャーではなかったですか」

マスター「いえー」


コポポポ、、


マスター「むしろ、励みでした」

斎藤「そうなんだ」

マスター「だけど、あの味をどうしても出せなくて…」

斎藤「そうなんだ」