彼は僕に白い錠剤を二粒渡すと、それを飲むように促した。僕は素直に従い、後から手渡されたぬるま湯で一気に流し込んだ。
暫くもしないうちに、スゥッと眠気が入り込んできて、意識が遠退いていった。僕は彼を信用しきっていたから、彼に対して危険は感じなかった。
だが、何か、もっと内在的な危険が、ふと脳内をかすめた。だが、それも意識と共に薄れていった。
気が付くと、僕は見覚えのある場所にいた。
そう、ここは、小学校の教室だ。僕の他には誰一人いない、薄ら寂しい教室。教室の真ん中の机だけが不自然に無くなり、そこにはシュンシュンと音を立て、赤々と燃える石油ストーブ。
僕はこの光景を見た事がある。
そう思った瞬間、ドンッと肩を突き飛ばされた。
僕を押し退けて、ストーブの方へ走っていく影。
僕の背中に、一筋だけ脂汗が流れる。
いけない…!
そう思って駆け出した時、ガツっという音が教室に響き渡った。影が机に足を引っ掛け、ストーブの方へ倒れ込む。
ジュッという音。
蛋白質の焦げる臭い。
「アァガアァ!!」という、凄まじくも声にならない叫び声。
それは影の叫びであったが、同時に僕の叫び声でもあった。
「熱いよおぉぉぉぉ!!!」
そう叫ぶと同時に、僕の感覚が小さくなっていった。
暫くもしないうちに、スゥッと眠気が入り込んできて、意識が遠退いていった。僕は彼を信用しきっていたから、彼に対して危険は感じなかった。
だが、何か、もっと内在的な危険が、ふと脳内をかすめた。だが、それも意識と共に薄れていった。
気が付くと、僕は見覚えのある場所にいた。
そう、ここは、小学校の教室だ。僕の他には誰一人いない、薄ら寂しい教室。教室の真ん中の机だけが不自然に無くなり、そこにはシュンシュンと音を立て、赤々と燃える石油ストーブ。
僕はこの光景を見た事がある。
そう思った瞬間、ドンッと肩を突き飛ばされた。
僕を押し退けて、ストーブの方へ走っていく影。
僕の背中に、一筋だけ脂汗が流れる。
いけない…!
そう思って駆け出した時、ガツっという音が教室に響き渡った。影が机に足を引っ掛け、ストーブの方へ倒れ込む。
ジュッという音。
蛋白質の焦げる臭い。
「アァガアァ!!」という、凄まじくも声にならない叫び声。
それは影の叫びであったが、同時に僕の叫び声でもあった。
「熱いよおぉぉぉぉ!!!」
そう叫ぶと同時に、僕の感覚が小さくなっていった。

