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「凛乃ちゃん。俺、またここに住もうと思うんだ」
涙のとまらなくなった私の頭を優しく撫でながら、颯くんは言った。
「この町で、教師になりたい」
その言葉に、何だか私は納得した。
颯くんらしいなぁと。
「難しいのは分かってるけど、頑張りたいんだ」
強い目をしている颯くんに、胸が熱くなった。
私も、負けてられないと。
「颯くんなら、なれるよ」
笑って言うと、颯くんも笑ってくれた。
「颯くん。私もね。ここで働こうと思うんだ。大変なこと、いっぱいあるだろうけど。私も、頑張りたいんだ」
颯くんは、一瞬驚いたような顔をしたあと。とても優しく微笑んだ。
「いいと思うよ。一緒に頑張ろう」
あぁ。私、この人が本当に好きだなぁ。
私の全部を受け入れてくれるこの人が。


