先生の彼女です。

タイマーに記された残り59秒




やらなきゃ……





ほとんど呼吸ができない状態でまた走り出した





そして相手チームのディフェンスに着いた時




「ちょっと邪魔!」






ガン といきなり押されて私は床に叩きつけられた







「んッ…ハァッハァ…ケホケホ」




起き上がろうとしても体が言うことを聞かない






「咲‼︎」



こうちゃんの慌てた声が聞こえる




「ハァッこ、ちゃんケホケホッ」




「蒼井さん?」





今まで他の女子と話していた先生も私が倒れていることに気づいて走ってきた





「咲、吸入どこ?」



「まっ、てハァッ…ハァシュートケホッ」




「シュート?」





「シュート決めなきゃケホケホッ」





「え?」






こうちゃんの肩に手を置きながらなんとか立ち上がった





みんなが呆然と私を見る




私は床に転がっていたボールを手にとってゴール下まで行く






残り10秒




なんとか呼吸を落ち着かせようと深呼吸を心がける





「ハァ……ハァ」





少しだけ落ち着いてきたところで私はゴールめがけてボールを放った






お願い入って……!






ガコンー





「あ、」




リングに当たって落ちたボール





入らなかった……







ピーーーーッ




終了の音が鳴り響く







「咲!」



走ってきたこうちゃんの胸に倒れこんだ





だめじゃん……



結局私なんにもできないんじゃんか……





「なんで無理すんだよ!」




そんなこうちゃんの声を最後に私は意識を飛ばした