全てをくれたあなたに


「御意。ではまた夕食にて。」





銀司も部屋を出ると、そう言って私達とは逆方向去って行った。





龍二はそれを見終わる前に夏希の部屋へ向かった。





夏希の部屋は和風な屋敷とは裏腹に洋風で全体的に明るい色の物が置いてあった。





「ベッドに寝かせてあげて。」





入ってきた龍二を見るとそう指示し、私はふわふわのベッドに横たえられた。





「お袋、後は頼む。1時間経ったら迎えに来る。」




そう言って私の頭を優しく撫でて部屋から出て行った。





「んー、服はどうしようかしら?
怪我があるから着物はだめね。
楽な服装がいいけどサイズあるかしら・・・」





クローゼットを開き、服を見ていく夏希。





合うものが無いのでは、と思い始めた頃、





「あ、これならいいかも!」





という夏希の弾んだ声が響いた。