龍二より先に銀司が車から降り、後部座席のドアを開けた。
龍二は長い脚を動かして車を降り、上半身だけ車の中に戻すと、私の背中と膝裏に腕を差し込んで抱えあげた。
私の怪我を気遣ってか、体はほとんど揺れなかった為、突然のお姫様抱っこにも龍二の首に腕を回さなければならないことは無かった。
龍二はそのまま門をくぐる。
門の先にはスーツの男達が並び、私たちの姿が見えると、
「「「おかえりなさいやしっ!!」」」
と、全員声を揃えて大きな声で言った。
思わぬ出迎えとその迫力にびくつく。
「・・・大丈夫だ。」
少しだが怯えを見せた私に気づいた龍二がそう言って額に唇を落とした。
『うん、大丈夫。』
「そうか。」
ふっと微笑む龍二。
先程からの龍二の行動にスーツの男達は顔を赤くする者や驚きに目を見開く者がほとんどだった事は気づかない私だった。
