全てをくれたあなたに


「な~んで今まで気付かなかったんだよ~」






「ま、真白さんがかわい・・・ひいい!」






突然怯えた人の視線を辿ると、眉間にシワを寄せ、その人物を睨みつける龍二の姿。







『龍二。』






「あ?あぁ・・・」






背の高い龍二の眉間を背伸びをしてすっと撫でると、いつもの顔に戻った。






おぉ・・・と感嘆の声が上がるメンバーに向き直る。






「感づいてるだろうが、真白を鳳凰の姫にしようと思う。
異論があるやつはいるか。」






龍二の言葉に手を上げる人は誰もいなかった。






「じゃ~姫は真白ちゃんに決定~」