全てをくれたあなたに


『うん。それで、何があるの?』





女の子じゃなくても、私には龍二達のようによくしてくれる人たちがいる、と言い聞かせて冬樹の持つメニューを覗き込んだ。





その後はそれぞれが食べたいものを頼み、昼食を済ませた。





『皆、どこに行くの?』





食堂を出て、校舎から離れて行く3人。





「あぁ、これから俺らの溜まり場溜まり場に行こうと思ってな。」





『溜まり場?』





「ま~、鳳凰の拠点っつうかなんつうか…」





「・・・行ってみれば分かる。」






うまく説明出来ずに銀司が言葉を濁すと、うとうととしながら歩いていた冬樹がそう言った。





そのまま歩いていくと、大量のバイクが止められている駐輪場に来た。





更にその先へ行くと、いつの間に連絡していたのか、朝乗ってきた黒塗りの車があった。