そして食堂に来ると席が半分ほど生徒で埋まっていた。
彼らは龍二達に気づくと男子は羨望の眼差しを、女子はそそくさと化粧を直して熱っぽい視線を送った。
しかし龍二達と一緒にいる私を見ると、男子は不思議そうにしていたものの、女子からの視線は冷たいものだった。
ルナがいるため、怯えた表情をしているものの、距離があるために教室の時のようにはならない。
「気にするな。」
居心地が悪く、段々と俯きがちになってきた私の頭にぽんと手を置いて龍二が言う。
そんな龍二の行動に周りは戸惑いを見せたが、龍二達は気にすることなく人目につかない席についた。
「はぁ~、相変わらず熱い視線だったな~」
「女子の目やだ。」
冬樹の言葉は納得できるが、女好きそうな銀司の言葉は意外だった。
「真白ちゃん、俺になんかついてんの~?」
いつの間にか凝視していたらしく、視線に気づいた銀司が不思議そうな顔をした。
「あ、ごめんね。
銀司って女の人好きそうなのにと思って。」
