『っっ!?』
思わず手で耳を塞ぎ、目をぎゅっと瞑る。
伏せていたルナも驚いて全身の毛を逆立てた。
「大丈夫だ、真白。ルナも驚かせたな。」
龍二の声にゆっくりと目を開ける。
「前にも言ったが、俺は鳳凰の総長だし、銀司は副総長だ。騒いでる奴らは鳳凰のブランドに目が眩んでるだけだ。
真白の事をよく思わない奴もいるだろうが、ルナがいれば危害は加えられないだろうから安心しろ。」
『・・・うん。大丈夫、龍二もいてくれるんでしょ?』
「俺もいるぞ~」
『ありがとう、銀司。』
「さて、もう降りるぞ。」
『うん。運転手さん、ありがとうございました。』
「ととと、とんでもないっす!」
龍二が降りると歓声はさらに大きくなる。
そして龍二が車内に手を差し伸べると、戸惑いの声が混じり、私が降りると悲鳴へと変わった。
