『ただいま、龍二。その紙袋どうしたの?』
「おかえり、真白。」
「ちょっ、俺やばいから抜けるわ!」
私のことを見るなり顔を真っ赤にして走り去る銀司。
『似合って無かったかな・・・?』
「いや、前より顔も見えるし似合ってる。
可愛くなった。」
微笑みながらそう言うと、先程弄っていた紙袋を前に出す。
「それとこれは真白の制服だ。真白が髪を切っている間銀司と学校から貰ってきた。
外出で疲れたとは思うが、念の為試着してみてくれ。」
『分かった。』
ブラシなどを片付けるため、龍二から渡された紙袋を持って自分の部屋へ向かった。
『ただいま、ルナ。』
私の姿を見るなり嬉しそうに擦り寄ってくるルナの頭を撫でて、早速紙袋の中身を出す。
真っ白のブラウス、赤チェックのリボンとスカート、薄茶色のカーディガンとブレザー、紺色のハイソックスが入っていた。
カーディガンとブレザーを着るにはまだ早いので、その二つを持って玄関に戻った。
