さて、田野を好きと気づいたは良いものの、どうすればいいかわからない。
罰ゲームとしても付き合っているわけで…
あついあつい。
顔があつい。
「何やってんの?」
「鈴菜おは……よ…え?!」
「ん?どうした?」
私は鈴菜を見て固まった。
誰、この人。
私の知ってる鈴菜は茶髪で、パーマ。
スカートは膝上10センチ、バリバリに化粧をしているはずなのに…
私の目に写るのは、全く違う女の子。
黒髪でストレート、スカートは膝ぴっり。
化粧はほとんどしてないように見える。
極めつけは眼鏡をかけている。
「どうしたって、え、なに、なに?!」
「実はさ、私好きな人できて。
その人清楚な人がタイプらしいから。」
突然のカミングアウト。
鈴菜に好きな人がいるというのも知らなかったし、こんなに頬を真っ赤にする鈴菜を私は知らない。
そんな鈴菜が可愛くて、私は言ってしまった。
「あのね、私、田野が好き…」
それは本当に自然に。
鈴菜に言おうと思っていたわけじゃない。
どんな反応をされるのか怖くて、下を向いていたけど、なかなか返事が返ってこない。
私はゆっくりと顔をあげた。
そこには、ニコニコしている鈴菜がいた。
「なんで笑って…」
「だって知ってたもん。」
「え?」
「てゆうか、みんな知ってるよ。
明花が田野を好きってこと。」
「はい!?」