「なんかお前のこと見直した。」


「え、ありがとう?」


「なんで疑問系だよ。」


田野は鼻で笑うけど、私は嬉しかった。


田野に褒められると心の底から笑いが込み上げてくる。


「しかも結構律儀だよな。


俺のメモ通りの服装だし。」


「別に…罰ゲーム達成のためだから。」


「へー。


ま、ありがとな。


それだけだから。」


眼鏡をつけて、教室を出ていこうとする田野。


「あ、その格好…似合ってる。」


そして出ていった。