「まあ、好きだけど。なんか松本が私の好きなものとかしってると気持ち悪い。ストーカーみたいな雰囲気でる。」

「なにそれひどい。境本が好きなのはプリンとシュークリームとアップルパイとイチゴだと聞いてるよ」

境本の寝てるベッドに頭を伏せる。
思いの外低かったようで
腰が辛い。
じりじりと体を移動させて
境本の足の上に頭をおいた。
膝枕(ガチの膝)
後頭部に境本の手がおかれる。

「誰にだよ」

「内緒。俺は君のストーカーだから君以外のだれかから聞き出したんだよ」

「松本はぶれないね」

そんなことはない。

「そんなことはないよ。
俺は笹舟よりも流されやすいと定評があるから。いつだって変わらないものなんかなくて、誰かの言葉にすがったりしてなんとか生きてる。」

「そうなの?」

そうなんだ。

「そうなんだ。俺もすごく弱いから。」