『忍姫恋絵巻』



「凍てつく、精錬の造形…」

「楽しもうぞ、服部 才氷ーっ!!」


信秋は薙刀を、あたしは懐刀を構えて走り出す。


「氷牙!!」

「ハァァッ!!」


あたしの氷の牙を薙ぎ払い、こちらへ向かってくる。


キンッ、ガンッ!!



「くっ……」



すごい力!!
もしかして、信秋も化け物になる薬を使ったんじゃ…。



「俺は、お前の苦痛に歪む顔がたまらなく好きなのだ!!」


まるで、狂ったように笑みを浮かべる信秋に、鳥肌が立つ。


「嘆け、そして俺に屈せよ!!それでこそ、俺がお前を心から屈服させる事となるのだ!!」


「……許せない」


狂ってる、そんな勝手な理由で、どれだけの人が苦しみ泣いているのか、それをこいつは知らない。


在政様も……。


あたしは懐刀を見つめて、悔しさに唇を噛み、俯いた。
それがいけなかった。



「よそ見をするとは、良い度胸だな!!」

「っ!!」


目の前が、急に陰った。
そして、視界の端に映る、銀の光。