『忍姫恋絵巻』



「させるか!!」


赤はあたしを背にかばい、手を天井へと向ける。



「爆ぜる激情の調べ、爆龍炎(ばくりゅうえん)!!」


ボワァァァーーッ!!!


「うがぁ!!!」

「あ、熱い!!」


「た、助けてくれー!!」


炎が織田の家臣達を吹き飛ばし、それから龍の鳴き声のようにけたたましい音と共に、炎の龍となり天井を突き抜け、天へと昇っていく。



これは、開戦の合図だ。



「ほう、霧隠 赤も潜りこんでいたか」


御子柴が信秋の一歩後ろに控え、あたし達を無表情に見つめる。



「御子柴、てめーと会うのは2度目か」

「信秋様、私が相手をしてもよろしいでしょうか」


御子柴は信秋に許しを乞う。



「そいつはお前にくれてやる。あの女は、俺の獲物だ」


信秋は赤には目もくれず、あたしを見る。



「氷漬けにしてあげる」


懐刀を構え、冷気を纏いながら、切っ先を信秋に向けた。



在政様、共に行きましょう。


あたしは一人で戦うんじゃない、在政様と、そして仲間の皆と一緒に戦うんだ。