『忍姫恋絵巻』




「皆様、初めまして……」


朝日と共に現れた、馬よりこちらを見下ろす存在に、皆が目を奪われる。


「3代将軍、徳川家光と申します」


頼もしく笑みを浮かべたのは、あたしと同じ顔の少女。
そして、あたしの守るべき人。



「徳川だって!?」

「私たちを助けに来てくれたのかしら??」


「才氷様が今仕えている所だ、安心できる」


民たちの動揺に、家光はまた声を上げる。


「ご安心下さい、私達は同志です!!これより、織田と戦う為、あなた方、桜牙門の名の元、お力をお貸し下さいませんか?」


家光は深々とあたしたちに頭を下げる。


家光、どうしてここに?


ホーウッ


すると、家光の肩にとまる雷鳴を見つけた。


雷鳴に手紙を頼んだのは夜だ。

届くには早すぎるし、受け取ってからここまで来るには2日ほどかかる……。