『忍姫恋絵巻』



「才氷、その言葉だけで、何でも出きるきがする」


赤は振りきるように笑い、真っ直ぐに六幻を見つめた。


「爆ぜる激情の調べ、爆龍炎(ばくりゅうえん)!!」


ボワァァァーーッ!!!


まるで、龍の鳴き声のようにけたたましい音と共に、炎の龍が六幻へと向かっていく。


「これ……は……」


その瞬間、在政様の姿をした六幻は炎に焼かれる。


「うがぁぁぁーーー!!」

「っ……」


その声が在政様の悲鳴に聞こえて、目を反らしたくなる。
それでも、あたしはそれを、見届けた。


あたしが、乗り越えなきゃいけないことだ。
こうやって、信秋はまたあたしの弱味に漬け込むかもしれないんだから…。



「う……あ……」


横たわる在政様の姿をした六幻にあたしはゆっくりと歩み寄る。


「才氷……」


赤は心配そうにあたしを見た。
それに、笑みを返し、そっと在政様に歩み寄る。