「赤……」
「それ以上、俺の前で傷つくな。守るって言ったろ」
頼もしく笑う赤に、あたしは泣きそうになった。
もし今、あたしが1人だったら…。
きっと、幻に囚われて、自分を失ってた。
今、こうして赤がいてくれて良かった。
ホッとして座り込むあたしの前に赤は立っていてくれている。
「あんま、手加減してやれねーぞ」
「忍びの当主相手に手加減……霧隠の当主は、よほど自身の力に過信し過ぎていると見える」
「お前、俺が霧隠の当主だって知ってたのかよ」
赤の事も知ってた??
あたしの傍にいたんだ、知られないはずないか。
巻き込んだ…なんてもう考えちゃダメだよね。
今は、六幻をどう倒すかだ。
「型にはめんのは苦手だが……お前まで焼くわけにいかねーから…」
そう言ってチラッとあたしを見た赤が、里を焼いた時の事を思い出しているのだと分かった。
「大丈夫、赤はもう誰かを傷つけたりしない。今こうして、赤はあたしを守ってくれてるから…」
だから、怖がらないで。
赤も、力を使う度に傷つかないで……。
燃える炎を纏う赤を、真っ直ぐに見つめる。


