『忍姫恋絵巻』



「里の人間、皆が戦えるわけじゃないからな」

「特に、八雲家は、移民が多い。純粋な忍びの一族では無いのだ」


五右衛門と先崎の言葉に、ふと思い付く。



あたしみたいに、影武者を立てられないかな。
里の人間を、くの一とか、戦える忍びに入れ換える。


「ねぇ……」

「何だ、才氷。良い案浮かんだか?」


さほど期待した様子もなく訪ねる五右衛門に、頷く。


「里の人間を、戦える忍びに入れ換えるのは?」

「!!」


あたしの言葉に、五右衛門は目を見開く。


「ほう、お前のように影武者を立てるのとおなじ要領か」


先崎はゆっくりと頷いた。


でも、この策には問題点が2つある。


「ただ、これの問題点は、すり替える手段と人員の確保ね」

「確かに。里の戦える人間を抜いても数十人は確保が必要だぞ。それに、女はくの一を使うとして、子供はどうする?」


五右衛門の指摘は、あたしの懸念している問題点を的確に指摘した。