「えぇ、絶対不可侵とまでは言いませんが、独立を決めていますから」
在政は、独立を意思表示した。
って事は、在政も信秋の出方を見て動くんだ。
ここにいる多くの人間が、事の成り行きを見守る。
下手すれば、在政だけでも抱えて逃げないと。
「俺は、まどろっこしいのが嫌いでな、単刀直入に言おう。桜牙門、織田に下れ」
織田に下れ…か。
やっぱり、在政連れて逃げるか。
ひっそりそう思いながらすぐに動けるよう、重心を前に移動させる。
「織田は、桜牙門を奪うつもりか」
「桜牙門はどうでるのだ」
「織田が敵では…」
もう、どちらの家臣が話しているのかも分からない。
ただ、皆が殺気立つ。
「在政様…」
あたしはそっと在政に声をかける。
すると、在政は視線だけで「大丈夫」と返してくれた。


