『忍姫恋絵巻』




「じゃあ、在政は織田に下るよう言われたらなんて答えるの?」

「ははっ、そうだね…」


在政は考えるように、空を見上げた。


「素直に、桜牙門の桜を戦火に枯らしたくありませんって、言ってみようか」


そう言って、なんて事ないように笑う。


こんな状況で笑える事事態が、在政のすごい所でもある。
本当に、この人が桜牙門の当主なんだと毎回思い知らされる。



「ぷっ、在政らしい。それでいいんじゃない、そしたら、あたしみたいに在政にほだされるかもね」


なんて冗談を言いながら、あたし達は織田城へと向かった。