Tokyo Dark Side

「邪魔をするのだな…神に盾突く愚者が」

一歩踏み出す象男。

ズシンと、築年数の経過した探偵事務所が揺れる。

「ガラス代とソファ代はキッチリ請求するからな、ケダモノ野郎!」

耕介が拳を振りかぶった時だった。

「動くな!」

窓の外で声。

見れば、ソードオフショットガンを構えた倉本が立っている。

「倉本さん」

耕介が驚いた顔をする。

象男が再び雛罌粟を狙ってくると考え、探偵事務所付近で張り込みをしていたのだ。

「カルト教団マハルーチカ、住居侵入、器物破損の現行犯で逮捕する」