環が狙われる可能性があると、永瀬に釘を刺されておきながら、みすみす危険に晒してしまった。

「今度は必ず守る」

巽はギリ…と歯噛みする。

「じゃあ環は巽に任せるとしよう。雛罌粟については…」

「彼女には、私立探偵の知り合いがついている。彼に張り付かせて、自分とクリスは、象男の現れた方に急行できるように待機だ」

クリスに倉本が言った。

巽や倉本とは別に、公安の永瀬も独自にマハルーチカを監視している。

最悪の場合は、彼らも動いてくれる事だろう。