耕介もまた、大の字になって呼吸を荒げる。

「あー…アバラ痛ぇ…」

「……」

ほぼ隣り合った形で倒れていても、我妻は反撃さえしない。

もうそんな力は残っていない。

逮捕する権限もない探偵が、何故ここまでして我妻を止めるのか。

「おめぇ…本当に近所のお節介かよ…」

呟く我妻。

「馬鹿言え…お節介で大怪我こいてまで止めるかよ…」

耕介は心底辛そうな顔で痛みに耐えながら、ようやく言葉を紡いだ。