嘗て倉本と巽の2人がかりでようやく逮捕に漕ぎ着けた鬼首 春樹率いる指定暴力団、鬼首會。

その規模は嘗てよりも更に大きく強大になっている。

そう易々とは壊滅できまい。

亮二達の逮捕に伴い、鬼首會も警戒を強めている筈。

警察への強い反発も懸念される。

鬼首の監視下にある鬼首會本家や直系団体はまだいいが、目の届かない三次、四次団体になると、極めて好戦的な傾向を有する事が指摘されており、強烈な反警察志向、容易に激昂する、手段としての闘争ではなく闘争行動それ自体に価値を見出す、などの傾向を有する。

暴力団追放運動の関係者宅や一般企業に銃撃を加え、平然と手榴弾を投げ込むなど、いわゆる『堅気』の市民をも攻撃対象とする事が特に知られており、関係事案の公判において、鬼首會への恐怖から証言者5名のうち4名が証言を拒否するなどの異常事態が確認されている。

鬼首自身も恐ろしいが、本当に危険なのは組長の鬼首に心酔し、且つ歯止めを利かせる者のいない下部組織なのだ。