取り囲む3人の暗殺者達。

絶体絶命の窮地に追い込まれた耕介。

たった1人で、超一流の暗殺者3人を相手取るのは困難だ。

この窮地を打破する事は、最早不可能に思えた。

しかし…。

暗殺者達は勿論、耕介ですらもこの後の展開を予想していない。

忘れてはいないだろうか。

雛罌粟はお愉しみの邪魔をした相手を、逆切れして叩きのめすような女。

只のか弱い少女ではないのだ。

つまり…。

「がっっ?」

背後に立つ松岡の顎目掛け、アッパーカットを叩き込む雛罌粟!

威力自体は大した事はない。

だが、まさかの雛罌粟の反撃に虚を突かれ、思わず唖然としてしまう。

唖然としたのは亮二や伊庭も同様。

誰がこの状況下で、予想外の雛罌粟の反撃を見て動けるものか。