一方で、マハルーチカ事件の首謀者である象男の死という、呆気ない幕切れにも驚いていた。

象男を殺したのは、鬼首會客分の暗殺者、雪村 亮二達。

顔を目撃された環を殺害しに来たこの場で、象男と鉢合わせ、成り行きで殺害する事になったらしいが…。

巽や倉本、耕介でさえ苦戦する象男を、首筋への一撃だけで確実に仕留めている。

相変わらずの亮二の鮮やかなまでの殺しの腕前に、巽達は戦慄を覚えた。

1つの事件は解決し、環や美奈、雛罌粟に迫る危機はなくなった。

だがしかし、それで安堵する訳にはいかないのも、また事実だった。