Tokyo Dark Side

亮二の握ったアイスピックが、コンマ数ミリばかり、我妻の喉に刺さる。

「殺していいのか?鬼首…」

『雇い主』である鬼首の指示を待つ亮二。

流石の我妻も、喉元一寸に突き付けられたアイスピックを前にしては、微動だに出来ない。

と。

「止めろ!」

組員のものでも、我妻のものでもない声が響いた。

その場にいる全員が視線を向ける。

…そこには倉本、巽の2人が立っていた。

鬼首の目が細まる。

彼が激しい戦いの末、逮捕されて刑務所に送られて以来の再会だ。

「鬼首…お前仮出所したばかりで、早速この騒動か?」

倉本が問い掛ける。

「おいおい、勘違いするなよ。吹っかけてきたのはこのマル暴だぜ?」

鬼首が我妻の方を見ながら返す。