"高校生"女の子なら憧れるワード。おしゃれがたくさんできる10代でもっとも楽しい時間。そして『青春』を1番楽しめるのもおそらくこの3年間だろう。
ここから始まる。
私の辛く長い長い恋物語。


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4月…私の新しい生活が始まる。
"木下笑顔(きした にこ)" この春憧れの女子高校生になる。セミロングヘアーで160cmしかない身長周りから見れば『女子』って感じだと思う。でも私は見た目からは想像出来ないほどのスポーツバカ。小2からバレー、小3からバドミントン。中学ではバドミントン部と陸上部の両方をやっていた。スポーツバカでも勉強もそこそこできるほう。私の取り柄は『元気』と名前にピッタリの『笑顔』だけなのだ。


「笑顔ー!!早く準備しなさい!」1階から少し怒っているお母さんの声がした。「わかってるよ!」そう答えながら私は1階におりた。 「制服しっかり着れてる?」「リボンつけた?」と私が答えるまもなく次々に質問がくる。「大丈夫!ちゃんとできてるよ!だって女子高生だもん!」私は胸を張っていった!「そう?ならいいんだけど…笑顔はぬけてるところがあるから…」と不安そうにお母さんが言った。お母さんが心配するのも無理はない。私は超がつくほどの"天然"だから。昔から私の取り柄の元気と笑顔と同じくらいに天然、不思議ちゃんと言われ続けた。「お母さんこそ大丈夫なの?」「心配しなくてもお母さんは大丈夫よ!」「ふーん」そう言いながら私はあることに気がついた。「ねぇ、靴下反対だよ?」「あら!?」うん。私の天然はお母さん譲りってことか…。そう思いながらふと時計を見ると…「あぁ!もう8:00!輝良たち来る時間じゃん!」「あら!早く準備してらっしゃい!」「わかった!」そう言いながら私は2階へと走った。