記憶の中の文樹がちらついてきて脳が現実を認めてくれない…

蛍香「貴方は…私を置いていかないって言ってくれた…のに…」

蛍香「こんな…事になるなら…貴方と付き合うんじゃなかった…」

蛍香「ごめんね…文樹」

そう言うと文樹が吊るされている縄を解いた。

私は、死んだ文樹の目を瞑らせてキスをした。

二日ぶりのキスは、冷たく…死の味がした…。

蛍香「男の人って悲恋的なの…好きだよね…」

蛍香「文樹くん。」

私は、死んだ彼の頭を撫でながら言った。

蛍香「私が死んだら…あの世でまた…結ばれようね…」

蛍香「待っててね…」

私は、文樹くんを誰もいない廃屋から誰にもバレない…場所に彼を隠した。

1つの誓いたてた…

蛍香「許してね…」

そう言うと私は、沙戯斗が帰った家の方向に足を進めた。