「唯子ちゃんの好きな人って、同じ会社?」
桜井くんに誘われ今日も飲んでいた。
由奈や桜井くんの部署の人もいて騒がしかった。
そんな中、珍しくかなり序盤で酔っ払っていた桜井くんが大きな声でそんなことを言った。
騒いでいたみんなが一斉に注目するくらい、大声で。
「え、唯子、好きな人なんていたの!?」
そう驚く由奈の声。
「そうなんだよ!どうやったら俺のこと好きになんの??俺の、唯子ちゃん、、」
桜井くんのバカ。
そんなこと言ったら私に好きな人がいることも、桜井くんが私を好きなこともバレてしまうじゃん。
私騒がれるの苦手なのに…。
「唯子、どういうことよ!?」
桜井くんは爆弾発言を残して机に伏せてしまい、残った私は由奈からの質問攻め。
「う。」
「桜井くんついに告白したんだ?」
こちらも珍しく酔いがまわっていない様子の由奈がそういう。
「ついにって、知ってたの?」
「気付かない方がおかしいからね、とっくに知ってたよ。唯子が鈍感なだけ。」
そう言われて今度は私の方が驚いた。
