捨てるとはいっても、彼女を手放すことができなかった。 セフレ。 そういう関係でもいいからつながっていたかった。 こう思っている時点でもう誤魔化しがきかないところまで彼女に落ちていることは確かなのに。 時々作ってくれる彼女の手料理も、 抱いているときにだけ漏れる彼女の声も、 照れたときに見せる可愛らしい彼女の笑顔も、 彼女のすべてを、ほかのだれかに渡したくなくなっていた。