Bifore☆Afterな彼。





仁が抱き締めてくれる…



仁の香水の匂い。
落ち着く…




「優葉、授業始まる前に
どうしてもしたいことが
あるんだ。
だから教室に
一緒に来てくれる??」




仁の眼差しが
凄く強い意志を
示していた。




仁…



そのまま、手を繋いで
教室に行った。




自然と
手を繋ぐ力が強くなる…



仁と私が教室に入った途端、
いきなり周りからの
私への暴言。





けれど仁が
無言で、
坂上仁の席に座った途端、
それはざわめきに変わった。




クラス委員が

「もしかして転校生??
そこは坂上仁くんの席だけど…」


なんて腑抜けな質問をした。





仁は立ち上がって
みんなに言った。




「…ごめん、みんな!!
俺は昨日までこの席に
座っていた…素の坂上仁だ。
俺、昨日まで、
変装してたんだ…」




仁はダサダサな写真の
生徒手帳をみんなに見せた。



「えぇっ!!てことは…」



「現役サッカー選手兼モデル
の坂上仁くん??」




「そうだよ。
おれはその坂上仁だ。
だから優葉の彼氏も、俺一人だ。あの写真は
今の俺を撮った写真であって、
優葉は二股なんて
していない。」