そこには無言でも
伝わる確かなものがあった。
俺たちは、一つだもんな…。
自然と
みんなと目があった。
おっしゃっ!
全力だ!
先輩のおかげで
団結が深まったかもしれない。
ドンドン点が入っていく。
先輩が監督と一緒に
声を掛けてくれる。
こんなプレイ…
今まであったかな?
最高だ…。
優葉…見てるか?
今まで迷惑かけて
ごめんな。
「仁…さっきの彼女さんに
一点いれてやれよ。
お前は
エースストライカー
なんだから。」
ニヤリと笑いながら
言ってきたのは荻野。
やっぱり
俺のチームメンバーは
最高だ。
俺は無言で笑いながら、
荻野の拳に拳をぶつけた。
ボールが回ってきた。
ゴール目前。
あと30秒…
俺が決めるしかねえ。
この一点は
優葉にあげよう。
バシッ!
いい音がした。
…ゴールが決まった。
ピ―――――ッ…
ホイッスルの音が響き渡る。
試合が終わった。

