「優葉、こっち見て」



優しい声で呼ばれた…。

振り向いたそこには…



『仁…??…えっ!?』




そこにいた人は…


サッカー選手の…仁…


幻覚?幻?



「俺は、今テレビに出てる
坂上仁と
同性同名なんかじゃないんだ。」



『ホ…本物??』



「本物なんだ…
信じらんないよな…」



『うっ、ううん…
ただ、いきなりすぎて…』



「引いた??別れたい??
いいよ…
優葉が望むなら別に…
俺が隠してたんだし。
どうせ俺のこの姿見たら
みんなみたいに
離れてくんだよな…」



そんなっ…


そんなの…
そんなのヤダよ…!!



『私は…
私はどっちの仁も
好きだよ!!
いきなりだから
ちょっと驚いたけど…

別に引いたりしないよ!?
仁は仁だもん。

上手く言えないけど、
有名だからとかじゃなくて…
ホントに…
仁が好きなの!!
ホントに…』


いつの間にか
目から涙が出てた…



仁…。