「ほら、後今年も10分で終わるよ!?」



そう。


クリスマスが終わればあっという間に年越しだ。


毎年、一人で年を越している夕空のことをお母さんに話すと、お母さんは笑顔で「泊まってきなさい」と言ってくれた。


大晦日、午前中は家の掃除をして、夕方から夕空の家にお泊まりに着ている。


さっきまで二人で年越しそばを食べて、そこからは二人で時計とにらめっこ。



『今年は色々あったな…』



残りの時間を惜しむように、夕空は一言口にした。


そして、ゆっくりアタシを見てクスッと笑った。



「な、なによ…」


『4月に、初めてちゃんとお前と話した時、ものすごくツンツンされてたな…って』



うっ…


その一言で、今年のことを思い出す。