好きって、伝えたら




『凛時、お粥出来たよ』



そう色々考えていると、あっという間に時間が経っていた。


起き上がると、机の上には小さなどんぶりに卵粥が顔を出していた。



「美味しそう!」


『食欲はあるみたいでよかったよ』


「でも、ちょっと冷まさなきゃ…
アタシ猫舌なんだよね」



すると、夕空はスプーンで一言すくってお粥にふーふーと息をかけた…



『ほら、口開けな?』


「…いただきます」



口を開けると、夕空がお粥を食べさせてくれた。


口に広がる卵粥がちょうどいい味で…



「美味しい!!」



思わず頬が緩んでしまう。


なんて家庭的なんだろ…


それに比べてアタシは…



『良かった』



夕空はそれを聞くと嬉しそうににっと口角を開けて笑った。


ほんと、夕空の笑顔見ると落ち着く…