コーディネートだってそう。雑誌で見たものをそのまま着るとか、マネキンが着ていたものを全部揃えるとか、無難だけど、無難しかない。

おしゃれのつもりかもしれないけど、顔やスタイルに服が馴染んでいない。

アイプチをしているせいか、瞬きすると時々白目を剥き、つけまつ毛は、やや目尻の方に垂れ下がり、頬はチークでアンパンマン。口紅はオレンジ系が似合うことを知らない。寒いのはわかるけど、セーターに厚手のコートを羽織って、肩幅が逞しくなり、タイツやスキニーがその太い足をはち切れんばかりに膨張させて、ヒールをコツコツ鳴らしながら内股で原宿から表参道へのあの道を歩く。

おしゃれというよりも、変身で、化け物。幽霊。ひゅーどろどろ。

それが地方のT層やF1層の特徴。なめられまいとしていることが、かえって逆効果になっていることを知らずに、竹下通りを歩いている自分、都会人! みたいな顔をしている。

くだらない。