その日から金城はなんと毎日私の病室に足を運んできた。

母さんと一緒の時もあれば、1人で来る時とあった。

雨の日も傘を差してやってくる。

私はそんな金城に散々甘えた。

「金城、コーラ買ってきて。」

「金城、ドーナツ食べたい。」

「金城、そこにあるティッシュ取って。」

金城は嫌な顔一つせず、はいはいと私の言いなりだった。

改心したのだろうか。大きな背中を頑張って丸め込んで座るこの姿が何だかとっても健気に見えてきた。

捨てられた子犬のような目をして、熊のように大きな体型。そんでもってトドのような顔をしている。

海獣。気弱な海獣。