優香はしてやったりといった顔でポテトをタバコのように咥えた。

本当にしてやられた。

「え? 流行ってるって自殺がってこと?」

「ねえ、どう思う?」

どうもこうも有り得ない。自殺がトレンドだなんて。

「もちろん表向きには出さないよ? どんなにマイナーでも見つかれば問題になるからね。でも、そういう集まりがあるらしいんだ。」

「そういう集まり?」

優香は私の耳元に口を近づけてきた。オニオンポテトも食べていたからその匂いだろうか、優香の口臭が鼻についていらっとした。

「集団自殺サークル。まああれだよね。みんなで集まって一緒に死んじゃおうってやつ。」

集団自殺……。