あぁ、終わった。

そう思った時。


「なんも、してない……」


かすかな声で、呟いた北山。


「なんでしないの?」

「好きじゃないの?」


……言ってくれるね、年下2人組。

でも、もう。


「いいんだよ、これが俺らのペースなの」


泣きそうな北山を見ると、さっきまで乱れてた心がすぅっと浄化されて。

北山の頭にポン、と手をのせながら言った。


「っ、」


きゅ、と服を掴む北山。



「ごめん、10分…いや、5分!時間頂戴…」


北山と2人で話がしたくて…なんて言うと、 「喉乾いたからジュース買いに行こー」 とか 「この部屋暑いから外行って涼んでくるー」 とかって言い訳をつけて出ていってくれる5人。


バタン、とドアがしまった瞬間に俺と北山は二人きりになった。