さて、あの重苦しいクリスマスから1週間すぎ、やってきた大晦日。
ティアの家では大晦日、親戚や退治屋の仲間達でパーティーが開かれる。


しかし、今年はパーティーの前に当主ガイアからある報告があった。


「みんな、よく聞いてくれ。
今ある一体の龍が魔物に堕ちて各地で暴れているという事件が起こっている。」


聞いていた者達の間にざわめきが走る。
ティアはようやくかと思いつつ、黙ったまま、待ち続けた報告に真剣に耳を傾けていた。


「中央国は、7、8月に予定されている暗黒大陸魔物討伐の際にその龍の討伐も行うことにした。
それまではドラゴン族がその龍の行動については責任を持つ。
そういうわけだ、討伐隊に指名されたら、そのこともよろしく頼む。

じゃ、話は終わりだ。
かんぱーい!!!」



そこで深刻な雰囲気は一気に消え、宴会モードに突入する。

かんぱーいと声をあげ、皆で一気に酒をあおった。

事件に対しそれなりの対応がされることに安堵した未成年のティアは酒を飲めないため、オレンジジュースをイッキ飲みした。