遊園地から移動し、ファクス駅周辺でショッピングを楽しんだ後にそれぞれ故郷に帰ったティア達。


「ティア~!心配だったよ大丈夫かい~?!」

「うぐっ…く、苦しい……」

「ほらあなた、年頃の娘にベタベタしないの。
さ、お帰りティア。疲れたでしょう。
この人もうるさいことだし、さっさと上がりなさいな」

「分かった。ただいま、お父さん、お母さん」

「うるさいっ?!うるさいってった?!ねぇっ!!」



ティアもベネディクツの実家に帰り、変なところで心配性なガイアに抱き締められて窒息しそうになったところをエリザベスに救出されるという茶番劇を退治屋の仲間に披露することとなった。

全く、ガイアは普段の堂々とした態度は何処に置いてきているのか。
取って来るから是非教えて欲しいものである。

エリザベスは穏やかながら芯の強い女性で、さらに美人のため、学生時代から今まで変わらぬモテっぷりである。
ティアは結構エリザベスに似たなと言われることが多く、彼女の自慢でもある。




龍の件はすぐにガイアに報告した。
次の日にはドラゴンから正式に協力要請が中央国に出されたらしく、すぐに会議が始まった。


だが、普段は解決された後に耳に入ってくるような、世界規模の大きな事件の発端を目の当たりにしてしまった7人の心は、冬休み中でもなかなか晴れない。

それでもこのまま心配事を引きずっていてもダメだと、皆あまり考えないように日々を過ごしていた。